椎間板ヘルニア 原因
2021年09月29日
こんにちは!北原です。
今回は椎間板ヘルニアの治療の少し新しい考え方のお話です。
まず、一般的に「椎間板ヘルニア」がどの様なものかできるだけ簡単にご説明いたします。
「椎間板ヘルニア」とは背骨の病気です。
背骨は骨と「椎間板」という軟骨の様な組織が交互に重なってできているのですが、この椎間板という物が潰れてしまうと近くに通っている神経を圧迫します。
その結果、腰の痛みや、足の痺れなどを引き起こすのです。
しかし、椎間板ヘルニアの症状がある方がMRI(体の中を画像にして見る医療器械)を撮った際にお医者さんに「異常なし」と診断される方が数多くいらっしゃいます。
また、何も症状の無い方を無作為に選んでMRIを撮ると21%〜36%の確率で椎間板ヘルニアが見つかるというデータがあります。
他にも手術で潰れた椎間板を治した方が「良くならなかった」と当院に訪れる事は多々あります。
この事は一体なにを表しているのでしょうか?
私は「椎間板ヘルニアとは椎間板が潰れてしまい神経を圧迫するものだ。」というのは確かに正しい説明ですがこれが椎間板ヘルニアの原因の全てでは無いと考えています。
神経の圧迫の他に「神経の牽引」というものも原因として考えられると思います。
姿勢の悪さにより、背骨から手足に伸びていく神経が引っ張られてしまうのです。
引っ張られた神経は過敏になり手足の痺れや痛みにつながっていきます。
この事を治療家の中で意識して施術している方は少ないように感じています。
当院には引っ張られた神経を緩めていく為の施術プログラムがありますのでお悩みの方は是非一度ご相談くださいね。
最後に治療家向けに神経の牽引について少しマニアックなお話をしますので興味がある方はご覧ください☟
治療家の中には「末梢神経の牽引が神経痛を引き起こす」と聞いてそんな話聞いた事無いという方もいらっしゃるのでは無いでしょうか?
少し自論をお話しさせていただきます。
まず、末梢神経は体位により伸長される事があるというのはエビデンスがあります。
「末梢神経の可動性に関する実験的検討 正常神経における観察」
とグーグル検索をかけて頂ければ論文が出てくると思いますので見てみてください。
考察にはウサギの実験結果だけではなく、正中神経の伸長性ついての記述もあります。
また、腰椎椎間板ヘルニアの代表的な検査方法であるSLRテストなどはヘルニアの圧迫部位に負荷をかけるテストでは無く坐骨神経の伸長により痛みを誘発するテストです。
治療家は普段からSLRテストを非常によく使います、この事こそが末梢神経の牽引が神経痛を引き起こしているという事を証明しているのでは?と思います。
圧迫を抜く施術にプラスして神経を緩めるという施術を取り入れてから、私は治療効果があがりましたので、是非参考にしてみてくださいね。