安産力を高める骨盤ケア
2025年06月23日
こんにちは!羽生きのぼり整骨院です。
今回は上野順子先生著、渡辺信子先生監修の
「安産力を高める 骨盤ケア」
という本をご紹介しようと思います。
監修の渡辺信子先生は、多くの産婦人科や助産院で採用されている「トコちゃんベルト」の考案者です。
トコちゃんベルトは妊娠中の骨盤のゆるみをカバーし、産後は速やかに緩みを回復させ、筋力不足を補ってくれるケア用品です。
当院でもトコちゃんベルトを取り扱うための講習をうけ、販売店の許可を頂き、骨盤ケアに活用させていただいております。
上野順子先生、渡辺信子先生ともに助産師であり、産前産後の骨盤ケアについてはプロフェッショナルのお二人の著作を早速、解説していきましょう。
本書には、つわりや腰痛、お腹の張りなど、時期ごとの不調を解消する体操や、本職の助産師さんにしかわからない、お産の最中に行ってほしい体操などが紹介されています。
初めての育児の不安を取り除けるように赤ちゃんが心地よいと感じる抱き方や授乳のコツも載っています。
これらは現場で効果を実証済みの方法ですので、これからお産に望まれる方には強い味方になってくれるのではないかと思われます。
中でも、私が特に重要だと思った「骨盤ケアの3原則」について少し解説させて頂こうと思います。
骨盤ケアの3原則は
「正しい位置と強さで骨盤を支える」
「下がった内臓や子宮を上げる」
「ゆがんだ骨盤や筋肉を整える」
の三つです。
一つずつ説明していきます。
「正しい位置と強さで骨盤を支える」
トコちゃんベルト(さらしでも代用できると書かれていますが私は専用の物をオススメします)を利用して妊娠中や産後にかけて不安定になった骨盤を支えます。
骨盤を支える位置はウエストよりかなり低い位置です。
正しい位置と強さでつけるのはとても大事なので下記のURLの動画を参考にして頂くと良いと思います。
https://youtu.be/a3amITOWZM0?si=YO4q3i_4NJMmYHhS
もし自信がなければ、当院でなくともトコちゃんベルトを扱っている専門家に聞くのが一番だと思います。
二つ目は「下がった内臓や子宮を上げる」です。
本書の中では、何種類もの体操が説明されていますが、分かり易い体操を説明させていただきます。
骨盤を高く上げて肛門締め
- 仰向けになって腰を持ち上げる
骨盤にさらしを巻いた状態で、 仰向けになる。ひざを曲げて、 肩甲骨と腕で体を支えながら、お尻をぐっと持ち上げる。
- 肛門をぎゅーっと締める
1、2、3とゆっくり8カウントしながら肛門をぎゅーっと締める。同様に、8カウントしながら肛門をゆるめる。
※1秒1cmのゆっくりした動きで
※お尻を持ち上げられないときは、座布団を折ったものや大きいクッションをお尻の下に敷くとよい。
この体操により、内臓や子宮を持ち上げて、切迫早産を予防することができたり、骨盤底筋を鍛えて子宮を支える力がつき、尿漏れや痔などシモのトラブルを予防すると紹介されています。
三つめは「ゆがんだ骨盤や筋肉を整える」です。
これも、わかりやすいものを一つ紹介させていただきます。
お尻ふりふり片手伸ばし
- 四つん這いになってひじをつき、お尻を左右にふる
両手と両ひざを床につける。次に両ひじを床につける。お尻を左右に、動く範囲でふる。お尻だけを揺するのが難しいときは胴体ごと揺すってもよい。
- 同じ姿勢のまま片手ずつ前に伸ばす
脇が伸びるように片手を伸ばし、お尻をゆっくりふる。8カウントしたら、 伸ばした手を①の姿勢に戻して8カウント。次にもう片手を伸ばして同様に。左右で3往復ほど行う。
※1秒1cmのゆっくりした動きで
この体操で、骨盤まわりをほぐして子宮を正しい形に整え、下がった子宮を本来の位置に戻し、お産の最中に赤ちゃんが産道を通りやすいよう導く効果が期待できます。
この3原則を毎日続ける事で、姿勢がよくなり、お腹がふんわりとやわらかくなり、お腹の赤ちゃんも快適になるといわれています。
また、妊娠中に起こりがちなお腹の張り、頻尿や便秘、痔などのトラブルの改善をうながします。
今回紹介させていただいた内容は本書のほんの一部になっています。
すばらしい内容の書籍ですので産前産後の方には是非お勧めの一冊になっています!